タイムリーすぎる・・・

 

 

今日の昼の事です。

 

「ほくろが取れそうなんやけど，取っていいと思う？とろうとしたら痛いし・・・」

 

こんなところにホクロあったかなぁ。と思いながら夫に見てもらいました。腕の付け根にあるほくろ？か何かが取れかけていて，でも，とろうとするととても痛いのです。

 

「むりに取ったら，血が出るかなぁ。」

 

「あぁ？」

 

と，ホクロを指でつかみながら，じっと見た夫がおもむろに言いました。

 

「足があるぞ。」

 

「足？！！！」

 

「マダニじゃないか？」

 

二人で騒いでいると，面白がって娘も部屋から出てきました。

 

「なになに！！・・・ほんと！足がある！（爆笑）」

 

そして，二人で大笑いしながら一斉にネットで「マダニ」の検索を始めました。

 

「マダニが媒介するＳＦＴＳ＝「重症熱性血小板減少症候群」は、ことし１月国内で初めて感患者が報告され、厚生労働省がさかのぼって調査した結果、平成１７年からこれまでに、九州、中国、四国の１０の県で２１人の感染が確認され、このうち９人が死亡しています。」

 

死亡です。

 

「無理に引き抜こうとするとマダニの頭部や差し込まれている牙が体内に残ってしまうのです。
マダニを強く掴むとマダニの体液の逆流を招くこともあり、感染症などのリスクが高まってしまいます。
無理に引き抜くことは推奨できません。
まず一番確実な取り方は病院にいくことです。
ただしメスを入れて切開することになる場合があるのでその覚悟はしておきましょう。」

 

メスを入れて切開です。

 

ちょっと笑えない状況じゃないですか！

 

今度は皮膚科の検索です。

一番近い津島病院の皮膚科は金曜日だけです。

次に近い病院は閉まっていました。

その次に近い市立病院の裏の病院までネットで見たうろ覚えの地図を思い出しながら向かいました。

 

「マダニにかまれて死ぬのか・・・それも私らしいかもしれん・・・楽しい人生やったし。悔いはないな。」

 

なんて本気で思いながら車を運転しました。

市立病院の裏に・・・・皮膚科が向かい合わせで二件もある・・・

どっちにするか迷いましたが，建物が若干新しい感じがする方に入りました。

 

「どうされましたか？」

 

「マダニにかまれたんですが・・・診察していただけますか？」

 

こちらはもうすでに感染症にかかっている気持ちで受付に立っているのに，

 

「はい。」

 

あっさり，別によくある話です。みたいな感じで，応対されました。

 

診察室に入ると，９０歳は超えておられだろうと思われる，円熟されたお医者さんが，笑顔で

 

「どこかまれたの？かまれたとこ出して，ここに寝て。」

 

と診察台を示されました。

 

「ここです。」

 

と左の腕の付け根のところを見せて，全部脱いだ方がいいですか？」

 

と聞くと

 

「そうやね。」

 

というので，そうして横になると，右の腕の付け根を診るので，

 

「あの，こっちなんですけど・・・」

 

と左をさすと，

 

「分かってるよ。ここは，かゆくないの？」

 

と右の腕の付け根のホクロを指さされました。

 

「はい。かゆくないです。」

 

というと　ピンセットで左の腕の付け根にかみついているマダニを

手慣れた感じで，０．何秒かの速さで瞬時に取って下さいました。

痛いけど痛いと思う間がないという間です。

 

「？？切開とかは？？しなくていいの？ピンセットでいいの？もう終わり？」

 

と心の中で思いながら，先生の前の患者用の椅子に座りました。

 

ものすごくゆっくりカルテを書いて，

 

「あれね，足が８本あるんよ。」

 

とニッコリ笑いながら言われました。

 

「山に行ったの？」

 

とことん優しい口調の先生です。

 

「山には行ってないですが・・・」

 

家で夫にも言われました。「どこにでも入って写真を取るからだっ」て・・それを思い出しながら，

 

「草むらなんかによく入ります。」

 

と答えようかどうしようか迷ってやめました。

答えをうやむやにしたまま，薬の説明を受けて，お礼を言って診察室を出ました。

 

なんか，「死」とか「切開」とかと，かけ離れた世界でした。

 

でも，今日も，やっぱりマダニのニュースがありました。

「マダニが媒介する新たな感染症の報告が全国で相次ぐなか、愛媛県内で今月上旬、９０代の女性が感染して死亡していたことが分かりました。
この感染症による死者は国内で１０人目となります。」

 

やっぱりタイムリーすぎやしませんか？

 

今日の楽しい気持ち

感染症にかかることなく事なきを得楽しい。