ページワンストーリー　その１１

 

第3の男

ペペでライブを何度かやった時，ライブ後にリーダーとジョンに，何やら風変わりな男が近づいて話し込んでいます。

 

膝を曲げて低い姿勢から，飛び出しそうな大きな目を更に見開いて二人を交互に見ながら，唾を飛ばす勢いで話しています。

 

フォークジャンボリーin北条鹿島に参加する時，70年代のファッションで参加するように言われたので，ネットでかなり調べました。その時にわかったのですが，彼のかっこうは70年代のファッションなのです。

 

日本人離れした長くて細い足にジーンズっていうより，ジーパンを貼り付けています。

 

赤いペイズリーのバンダナで長い髪を後ろで一つに束ねた頭を包んでいます。

 

誰も着てないよそんなチョッキというベストを着ています。

 

それが似合っていなければ，ただ単に勘違いした，おかしなおじさんですが，ちゃんと着こなしていて，しっくりきているので何とも印象的です。一度見たら，忘れられない

「あの人！みたみた！」

 

みたいな男です。

 

その男が練習の日に天神公民館にやってきました。

どうやらライブ後のこそこそ話は

練習に行ってもいいかという話し合いだったようです。

 

ベースとギターを両方持って来て，どっちでもできる。グループに入れてくれというのです。

 

ベースが欲しかったリーダーは大喜びです。

 

こんなグループに入りたいなんて・・・・

格好だけじゃなく中身もかわってるなぁ。

どういうこと？いったい何者で誰なの？

 

「ページワンの練習は厳しいよ。ついてこれるの？」

 

と女王様風にエステルは言いました。

 

なんて答えたかは忘れたけど，うまい切り返しだったのは覚えています。

 

冗談が通じる男ではあるようです。

そこでエステルの中では合格しました。

 

ページワンのベース　藤田真介。

 

今日の楽しい気持ち

振り返ると楽しい。