夢を語るジョン
ジョンは,斜め前の椅子に座って,ギターを弾きながら唄い始めました。何小節分か唄うごとに,
「こんな曲・・・知ってる?」
と質問します。
私たちは,その度に
「聴いた・・ことは・・あります・・」
と答えました。
どうやら1960年代のフォークソングをやっているようです。
私たち夫婦は1965年生まれなのです。
知っていると断言できる曲はありませんでしたが,全く知らないわけではない曲ばかりでした。
そんなことより,なんていう声なんだ?!!と思いました。
ひとしきり唄い終ると,夫の質問に気持ちよく正直にジョンは答えてくれました。いろいろな話をしているうちに,
「何か自分が生きていた証を残したいんだ。」
とジョンが言いました。
「音楽でも,小説でもなんでもいいんです。」
この人は,仕事の分野で,十分いろいろなことを成し遂げて,生きた証を残しているだろうに・・・。個人としてということかな・・・。
と,エステルはジョンに直接質問することもなく,いろいろジョンの話に関して頭の中で考えました。
エステルの質問は初対面の人には大概失礼なものらしく,夫にあとで怒られます。どのラインが失礼なのか,40過ぎてもいまだにとっさに判断が難しいので,良く知り合うまで,嫌われないために,あまり質問はしないようにしています。
そうこうしているうちにジョンの携帯の着信音が鳴りました。
電話で話し終わったジョンが,
「一緒にやっている,早川さんが,今から来るみたい・・・。」
と言いました。
いきなり二人そろった歌が聴けることになりました。
つづく
今日の楽しい気持ち
だいぶ忘れてるから違うところもあるかもしれないけど許して下さい。と,何も質問できなかったジョンに今では何でも言えるくらい親しくなれていることが楽しい。
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ジョン (金曜日, 22 2月 2013 09:50)
エステル、詩人ですね。
そんなだった? ちょと、よく覚えていませんよ。
エステル (金曜日, 22 2月 2013 15:16)
覚えていない・・・
そうか,じゃあもっと自由に書ける!